パサディナ・ルーフ・オーケストラは何度かメンバーチェンジを経験している。しかし、各メンバーの優れたテクニック、高いエンターテイメント性は失われる事なく、オーケストラのスタイルは依然確固としたものである。今日なお多くのミュージシャンが、一時的にでもこのオーケストラでプレイできればと先を争っているが、これを許されるのは一握りの選ばれた者たちのみである。ジョン・"Pazz"・パリー、ロビン・メリル、ジェームス・ラングトンを引き継ぎ、現在はダンカン・ギャロウェイがヴォーカルとMCを勤める。素晴らしいダンサー兼エンターテイナーでもある。
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もちろんそれ以外の面々もホーンセクションからドラムに至るまで、最高級のプレイヤーが揃っている。ジョン・アーシーがいつも確信して止まなかった事、それは個々のミュージシャンが優れていてこそ、素晴らしいオーケストラが成り立つのだ、という事。例えば、ドラムのジョン・サットン、ピアニストのマイケル・ホームズ、あるいは、かのアーニー・トマソの息子でトランペット担当のエンリコ・トマソ、彼らだけにスポットライトを当てても意味が無い。彼らひとりひとりがひとつの目標に向かって協力して初めて、オーケストラの音楽が成り立っているのだ。11人の音楽を愛する心が、ぴったりと息の合った演奏を可能にし、-ロックやポップ風に言うなら- 最高に"タイト"な音楽を生み出しているのだ。
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レパートリーも変遷してはいるが、それも常に成長していると言う方が正しいだろう。今でもレパートリー約200曲のうち、ほとんどがスウィングの全盛期、狂騒の20年代からのナンバーである。『踊るリッツの夜』、『タイガー・ラグ』、『我が心のジョージア』や『素敵なあなた』、『雨に唄えば』などなど、時代を超えた作品が並んでいる。
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結成後数年は特にクラブやダンスフェスティバルで演奏する事が多く、世界中のホールやシアターのほとんどが…
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